やぶきた3つ飲み比べ

今日は緑茶の品種やぶきたを飲み比べてみます。
最近は多様な味を提供できるようたくさんの品種が育てられていますが、やぶきたはまだ全国で見ると7割を超えるシェアを誇っています(平成27年産、農林水産省データより)。
ただ、同じやぶきたと言っても育て方や作り方でまったく味が変わります。

これは静岡・天竜の出品茶です(2016年)。とにかく細くまっすぐないかにも出品茶といった外観ですね。

5gのお茶に70℃、100mlのお湯を注ぎます。

こちらも天竜の煎茶(2017年)。出品茶に比べて少し色が黄緑色っぽく、煎茶らしい感じですね。

こちらも同じく5gのお茶に70℃、100mlのお湯を注ぎます。
浸出時間は大体1分程度です。

そしてこちらは奈良・月ヶ瀬の萎凋させた煎茶です。萎凋(いちょう)とはお茶の葉を摘んで(刈って)から加工するまでにちょっと時間を置く、そうすることでしなっとなるといいますか、へなっとなるといいますか、しおれていくことを言います。萎凋することで独特の香りが出てきて、それがまたいいっていう人もいるんですね。

こちらは5gのお茶に気持ち高めの75℃、100mlのお湯を注ぎます。

それぞれのお茶を注ぎ、味を比べてみました。

天竜の出品茶は旨味がすごく、渋味は感じられません。お茶の葉の色も青く(緑が強い)、ちょっとかぶせ茶っぽさも感じられます。飲んだ瞬間、「いつも飲んでいるお茶と違う!!」とびっくりするタイプのお茶です。
二つ目の天竜の煎茶は上品な渋味があり、所謂いい煎茶っぽい味でした。これは私の好みでどれが好き?って聞かれたら迷わずこれを選びますね。
月ヶ瀬の萎凋させた煎茶はお茶というか、草の露を飲んでいるような味わいです。これはこれでアリですね。
どれも全く違う味わいです。

やぶきただからこんな味だろうって想像する範囲を大幅に超えているので飲み比べは楽しいです。
今回はあくまでもこんな結果になりましたが淹れる温度や時間を変えるとまた味が変わっていくのでより自分が美味しいって思う味を探していくのも一つの楽しみになりますよね。

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