先日、黄檗山萬福寺に行ってきました。
電車ならJR奈良線、または京阪宇治線どちらも「黄檗駅」から徒歩5分だそうです。
私は車で行ったので萬福寺の駐車場から歩いたんですが、結構歩きました。
お寺の入口、総門前には「駒蹄影園址碑 (こまのあしかげえんのひ)」があります。
駒とは馬のことで馬の足跡の茶園という意味です。
栄西(ようさい)から茶の種子をもらった明恵上人は栂尾の高山寺で茶を栽培し、本茶と呼ばれました。その栂尾のお茶の種を宇治の木幡あたりに持ってきたのが宇治茶の始まりといわれています。
そのお茶の種を植えた時のエピソードがこちら。
そういうことだったのか!と農民が腰を抜かしているのでしょうか。
ということで、後ろを振り向くと萬福寺の総門です。
早速中へ。
今いる場所は一番下です。
思った以上に広い。
池には蓮が。
三門の手前にまたお茶関係の石碑が。
江戸時代の句みたいですね。
萬福寺の境内は中国の様式で一歩入るとそこは異国の地。
広い境内をしばらく歩くとまるで中国に来たかのようだったのでしょう。
そして帰るときに山門を通ると目の前に茶摘をしている女性たちの声が聞こえてきて「ここは日本だった」と我に返る様子が目に浮かびます。
今は住宅地ですが、江戸時代にはこの辺りは茶園だったことがわかります。
石碑を読むと作者の菊舎は3月にここを訪れているのですが、現在の茶摘は5月。3月で茶摘みはありえませんので、これは旧暦の3月ということでしょう。
不許葷酒入山門 (くんしゅさんもんにいるをゆるさず)。禅宗の寺では修行の邪魔になるものは禁止。思わず背筋が伸びますね。
これは誰だろう?
黄檗宗の開祖といえば中国の僧、隠元禅師。いんげんってもしかして、、
そう、インゲン豆も日本に持ってきたんですね。
またその頃中国で飲まれていた釜炒り茶を飲むための急須なども日本に持ってきました。
煎茶を広めた売茶翁はここ黄檗宗の僧です。
売茶堂はその売茶翁を祀っています。
喫茶去は「お茶をおあがり」っていう意味。
こういうのがあったり。
蓮の花が咲いていたり。
こんなものも。
面白い。