今日はグレードが違う煎茶を同じ条件で淹れると味にどう違いが出るのかを調べてみます。
煎茶は200g310円(A)、100g800円(B)、100g1500円(C)の3種類で比べてみます。
まずは見た目での比較です。
Aが形が不ぞろいで色も黄色く、茎や古葉の混入が目立ちます。
BとCは濃緑色でつやがあり、形もきれいです。さらにCは細くよれています。
では早速淹れましょう。
今回は上級煎茶の標準的な淹れ方を参考に6gのお茶の葉を使います。
お湯の量は170ml、温度は70℃、浸出時間は1分30秒にしました。
3杯に分けてその内の1杯で比べます。
Aはただぬるく、美味しさは感じられませんでした。焙じ茶の風味があるとある程度の高温で香ばしさを出したほうがいいですね。Bは渋味が普段より少なくなりましたが、甘みがほのかに感じる程度で足りません。甘みが足らない場合、温度がぬるいと体に優しいとは感じますが、美味しいとは思いません。Cは甘みが出て渋味も少しだけありバランスがよく美味しいと感じました。
つまり、ただ温度を低く出せばお茶は美味しく出せるのではなく、低くする事で出てくる甘みが必要十分にあるお茶の葉の場合に低くするのが正解ということです。
なので煎茶の場合、まずは70℃くらいで一度淹れてみて物足りなければ徐々に温度を上げていき、温度を上げる事で出てくる渋味が気になりだしたら浸出時間を少し短く(1分30秒→1分)し、濃さを感じるのであればお湯の量を30mlずつ増やせばその中で「これは!」と思う味が見つかるでしょう。