焙じ茶や番茶と比べると煎茶やかぶせ茶、玉露は淹れ方で大きく味が変わります。
これホント。
どうせ飲むなら美味しく淹れられる方がいいに決まってる。
美味しいお茶はそれだけで人を幸せにします。
そこで自分が美味しいと思う味を出せるようにするための私のやり方を紹介します。
まず基礎知識。
お茶を美味しく淹れるポイントは大きく4つあるといわれています。
①お茶の葉の量、②お湯の量、③お湯の温度、④浸出時間。
この内、①お茶の葉の量と②お湯の量は裏表の関係で、
お茶の葉の量を増やすこと=お湯の量を減らすこと
お茶の葉の量を減らすこと=お湯の量を増やすこと
で同じ意味を持ちます。
はい、そこんとこ頭に入れた上で早速淹れてみましょう。
淹れ方は好きにしてかまいません。
(私は茶種による標準的な淹れ方を参考にします)
まず一口飲んでみて何を感じるか。
注目すべきは「濃さ」と「渋さ」。
「ちょっと薄いな」
「ちょっと濃いな」
「ちょっと渋いな」
…どうでしたか?
濃い薄い。
薄い場合は次は濃く、濃い場合は次は薄く淹れるといいんです。
濃くする場合、以下の4つでお茶は濃くなります。
①お茶の葉の量→増やす
②お湯の量→減らす
③お湯の温度→上げる
④浸出時間→短くする
薄くする場合は逆で。
①お茶の葉の量→減らす
②お湯の量→増やす
③お湯の温度→下げる
④浸出時間→長くする
私の場合、湯のみ茶碗の大きさに合わせるので②のお湯の量は変える代わりにお茶の葉の量を変えます。
また、③のお湯の温度は上げたり下げたりすると濃さは変わりますが、劇的に変わるわけではないのでここで調節することはありません。
つまり、①お茶の葉の量と④浸出時間でお茶の濃さを調節します。
では、この2つをどう使い分けるんでしょうか。
例えばお茶が薄かったとします。
注ぎ終わった急須のふたを開けてお茶の葉を見てください。
まだしっかりとねじれて硬い場合、お茶の成分が十分出ていないので④浸出時間をのばします。
(上の写真はもう開いています)
時間は15秒単位でのばすとわかりやすいです。
ただ、お茶の葉が開ききるまで時間をかける必要はありません。
開ききるより余裕を持たせて、お茶のいいところだけを浸出させるイメージです。
少しでも開いているようでしたら①お茶の葉の量を増やします。
量は一人前につき1g増やすといいでしょう。
お茶が濃い場合はお茶の葉が多すぎる事が多々あるのでとりあえずお茶の葉を減らします。
これも一人前1g減らします。
渋い場合はそれに「濃さ」が伴っているかがポイントとなります。
お茶が濃いとその分渋味が出るのでお茶の葉の量を減らします。
「むちゃくちゃ濃くはない、でも渋い」
そういう場合、③お湯の温度の出番です。
渋味成分であるカテキンは80℃以上で溶け出しやすくなります。
つまりカテキンを多く含む煎茶などは沸騰直後の熱湯で淹れるのは間違いです。
ただ、温度計がなければ温度はわかりませんよね。
目安としては急須から茶碗にお茶を注いだ後、茶碗が持てないほど熱い場合はお湯の温度は90℃以上あります。まずは70℃にしてみてください。温度計があると便利ですよ。
(これ、買いました)
70℃より下がる場合(60℃、50℃)渋味が出にくくなりますが、お茶の成分も出にくくなります。また、飲んだ時に「ぬるい」と感じるのでお茶自体に甘みや旨みがある上級茶でないと美味しく感じられません。
お茶を買ってきて淹れる時にはこのように何度か試行錯誤して自分の「おいしい」と思うベストの淹れかたを見つけると楽しいですよ~。