今日は玉露の荒茶をいろんな淹れ方で比較してみましょう。
荒茶とは生産農家が茶工場で作ったままの状態で仕上げ工程の前の段階の茶です。
お酒でいえば原酒ですね。
こちらの荒茶は玉露で茶園の管理がいい状態のものなのでこれを使って入れ方の違いによる味の出方を調べます。
まずは玉露の淹れ方で淹れます。
お茶の葉が10g、お湯の温度が50℃、お湯の量が60ml、浸出時間は2分間。
次に上級煎茶の淹れ方で。
お茶の葉が6g、お湯の温度が70℃、お湯の量が170ml、浸出時間は1分間。
中級煎茶の淹れ方でもやってみましょう。
お茶の葉が6g、お湯の温度が90℃、お湯の量が260ml、浸出時間は1分間。
左奥から玉露の淹れ方、上級煎茶の淹れ方、中級煎茶の淹れ方です。
玉露の淹れ方では上品な甘みと爽やかな後味だったのですが、上級煎茶の淹れ方では薄く、旨みが感じられず、中級煎茶の淹れ方では渋味がかなり前に出てきます。
煎茶の淹れ方ではお茶の葉の量に対するお湯の量が多すぎるので薄く感じてしまいました。
また、お湯の温度が高いと渋味成分が出やすくなるので甘み・旨みが隠れてしまいます。
このお茶はいわゆるいいお茶です。どの淹れ方でも後味は悪くありませんが、やはり旨みは温度を上げると消えてしまいますね。